便潜血検査で陽性の大腸がんである確率
健康診断や人間ドックで便潜血検査が「陽性」になった場合、「もしかして大腸がんなのでは?」と不安になるのは当然のことです。この検査は、大腸がんのスクリーニング(ふるい分け)として非常に重要ですが、陽性=大腸がんではありません。
ここでは、便潜血陽性者が実際に大腸がんである確率と、精密検査の重要性について解説します。
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便潜血陽性者が大腸がんである確率

厚生労働省などの統計や大規模な疫学調査によると、便潜血検査で「陽性」と判定された方が、精密検査の大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を受けた結果、実際に大腸がんが見つかる確率は以下の通りです。
- 便潜血陽性(1回でも)の場合、大腸がんが発見される確率は2~4%程度です。
確率としては、陽性者のおよそ96~98%は、大腸がんではないということになります。しかし、この2~4%を見逃さないことが、早期発見・早期治療に直結します。
大腸がん以外で見つかる主な病変
便潜血陽性で大腸がんが見つからなかった場合でも、大腸内に何らかの病変が見つかる確率は非常に高いです。
- ・進行した腺腫(ポリープ)
陽性者の15~30%程度で見つかります。放置すると将来的に大腸がんへ進行する可能性があるため、切除が必要です。 - ・痔核(いぼ痔)や裂肛(切れ痔)
陽性者の20~40%程度で見つかります。良性疾患ですが、陽性の最大の原因の一つです。 - ・大腸憩室炎・炎症性腸疾患
大腸からの出血の原因となり、治療が必要な場合があります。
つまり、陽性判定が出た方の約20~40%は、がんの前段階であるポリープや治療が必要な他の病変が見つかります。
重要なのは「放置しないこと」
便潜血検査が陽性であっても、大腸がんである確率自体は低いと感じるかもしれません。
しかし、早期の大腸がんは自覚症状がほとんどありません。
大腸がんの治療成績は、早期発見であればあるほど高くなります。
進行がんで見つかった場合の5年生存率と比較し、早期がんであればほぼ100%に近い治癒が期待できます。
便潜血陽性の結果は、大腸がんの早期発見のための「唯一のチャンス」です。
痔のせいだ、たまたまだと自己判断せず、必ず大腸カメラによる精密検査を受けてください。
当院では、鎮静剤を使用して苦痛を抑えた大腸カメラを提供し、ポリープはその場で切除(日帰り手術)が可能です。
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下北沢駅前きみじま消化器内視鏡・肛門外科クリニックにご相談ください。
当院では、専門医による苦痛の少ない大腸カメラ検査を行い、大腸がんの早期発見・予防に努めています。
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