検便(便潜血検査)で引っかかる確率とは?偽陽性の原因と精密検査の重要性
便潜血検査(検便)は、大腸がんのスクリーニング検査として非常に有用です。しかし、検査で「陽性(引っかかる)」となった場合、実際にどのくらいの確率で陽性となるのか、そして大腸がんではない「偽陽性」の原因は何なのかをご存知でしょうか。
検便で陽性になった時の不安を解消し、次に取るべき行動を明確にするために、その仕組みと重要性を解説します。
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便潜血検査で「陽性」になる確率
便潜血検査の陽性率は、受診する集団や地域、検査方法によって差がありますが、一般的な日本の検診では以下の通りです。
- 1回でも陽性になる確率→約5%~10%程度
- 2日法で2回とも陽性になる確率→約1%~3%程度
つまり、検診を受けた人の10人に1人程度は陽性判定が出ることがあります。
この数字を見て、まずは落ち着いて次のステップに進むことが大切です。
「偽陽性」の原因と大腸がんではない出血
便潜血検査が陽性でも大腸がんではない状態を「偽陽性」と呼びます。多くの場合、大腸がん以外の場所からの出血が原因です。
1. 痔(じ)による出血
便潜血検査が陽性になる最も多い原因です。特にいぼ痔や切れ痔がある場合、排便時に直腸や肛門が傷つき、少量の血液が便に混じることがあります。これは良性疾患ですが、血液の出所を確定するためにも内視鏡検査が必要です。
2. 大腸の良性ポリープ
大腸がんへ進行する可能性がある進行した腺腫(ポリープ)が出血していることがあります。ポリープ自体は良性ですが、この時点で発見し切除することが大腸がんの予防に繋がります。
3. 炎症や憩室(けいしつ)からの出血
大腸憩室(大腸の壁にできた小さな袋状のくぼみ)からの出血や、感染性腸炎、潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患が原因で出血することもあります。
「偽陽性」を過信せず精密検査を受ける重要性
便潜血検査は、出血を伴わない早期のがんを見つけることはできません。逆に言えば、出血しているということは、早期のうちに大腸に何らかの異常があることを示唆するサインです。
「痔があるから陽性になったのだろう」と自己判断し、精密検査を放置する方がいらっしゃいますが、これは大変危険です。
痔と大腸がんが同時に存在している可能性も十分にあります。大腸カメラで大腸全体を観察し、出血の原因を特定することが、唯一、大腸がんを見逃さない方法です。
当院では、鎮静剤と高性能内視鏡システムを使用し、患者様の負担を最小限に抑えた大腸カメラ検査を行っています。陽性判定が出た際は、速やかにご相談ください。
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下北沢・明大前エリアで消化器内科をお探しの方へ
検便で陽性が出た場合、精密検査の大腸カメラは非常に重要です。
下北沢駅前きみじま消化器内視鏡・肛門外科クリニックは、苦痛の少ない大腸カメラ検査に注力しており、安心して検査を受けていただけます。下北沢駅はもちろん、明大前駅からも京王井の頭線で一駅と、大変便利です。精密検査の予約についてもお気軽にお問い合わせください。
